春である。春になると、まずは静岡からバイクで走り始めるのが定番になっている。 ちょうどオフロード雑誌「バックオフ」も静岡の中川根を取り上げており、これと昨年 も行った「龍山村」調査を組み合わせてみることにした。また冬の間にバイクにカーナ ビを取り付けたので、本格的運用を試してみることにもした。 <1日目> 天気予報がころころ変り、出発の前日も雨だったが、はっきりしない空模様の中、朝 8時半過ぎ出発した。今日は前線が通過するので、どこかで雨に降られるだろう。3日間 の日程なのと、カーナビの様子を見るためにも、高速は使わず、流れのよさそうな一般 道を選んで走ってみることにした。 R20から甲府南、富士川沿いの国道と繋いで南部町に入ったあたりから霧雨状態にな ってきた。気温も高いので蒸している。R52で山間を縫うように南下する際も、降った り止んだり、気温も上がったり下がったりで気持ちが悪い。R1で静岡市街を抜け、R362 で川根町を目指す。途中ラーメンで腹ごしらえ。 カーナビに、一本目の林道として【下泉笹間線】を設定していたが、近くに主要道が ないため、かなり手前の違う道を最後に案内がストップしてしまった。町道・村道クラ スはナビしてくれないので注意が必要だ。若干迂回して無事【下泉笹間線】を走りぬけ た。小ぶりだが峰越林道になっており、雨にもかかわらず景色の変化が楽しめた。 ![]() 続いて【文沢線】だが、崩落しているとの情報どおり、入ってすぐのところで道が崩 れ落ちていた。ここから大回りして青部の集落を目指す。【林道本城線】があるはずだ がなかなか見つからない。小さな「中継所」の案内板を見つけ舗装路を登り出す。やや 傾斜のある薄暗いダートを登っていくと右手に【本城支線】がある。もうしばらく登る と【本城下泉線】が右に分岐している。ここで脇見をしたままストップしたら立ちゴケ してしまった。さらに登ると十字路に出てピークになっている。 十字路の左が【無双連山】に続くやや細い道。正面が【文沢線】。右が【作業道】 だ。とりあえず【文沢線】がどこまで行けるか見てみよう。 時刻が4時近いこともあって、西に開けた斜面をなだらかに下る林道は明るい。広い 谷を挟んで山並みが見える。開放的な気分で走っていると2キロちょっとでまた道が崩 れ落ちていた。反対側の崩落箇所まではかなり距離がある感じなので、復旧するのはか なり先になるかもしれない。 十字路に戻り今度は「無双連山」と矢印のあるほうへ行ってみる。山の北斜面のせい かやや暗い。道も細く草が少し伸びている。細かい落石も多くあまり使われていない感 じの道だが、山を回り込んだあたりから走りやすくなる。山の稜線に近いところを下る が、だんだん砂利が深くなり、大きく回りこんだところで2度目の立ちゴケ。何とか立 ち直ったがすぐ3度目の立ちゴケ。かなり疲れてきているのだろう。今日はこのエリア で打ち止めかな?とりあえず下ってきてしまったのでもう少し先へ行ってみる。突然舗 装寸前のようにフラットな道になった。このままどこかの町に下れるのだろうか?それ にしては車の入ってきている様子がない?しばらく進むと一面にバレーボール大の石を ぶちまけたような落石があり、体力的なこともありこれ以上は断念して引き返した。 先ほどの十字路に戻った時点ですでに5時を回っている。野宿場所を探す前に買出し のため町に戻り、先ほどの【作業道】脇にテントを張り終えると6時を過ぎていた。ま ったく日が長くなったものだとビールで一息ついていると、下の谷からガスが上がって 来て、あたり一面真っ白になってしまった。今夜の星空はお預けのようだ。 ![]() <2日目> 翌日は朝からいい天気。雨の心配はなさそう。パッキングを済ませ7時半過ぎに出 発。まずは目の前の【作業道】を下る。平らになったところの林の中に十字路が。直進 はそのまま下りのようなので左へ。木に囲まれて眺望はないが、ほぼまっすぐの緩やか な下り。思わずスピードが出てしまうが、2キロちょっとで行き止まり。十字路に戻っ て反対側に行ってみると【本城林道】に突き当たった。振り返ると【本城文沢線】の標 識が。ここまできたので、そのまま「バックオフ」の「ここどこ」ポイント」を探しに 行くがなかなか見つからない。こんなことで時間を潰してはいられない。 ![]() 次なるポイントは前回のツーリングで見つけられなかった【智者山林道】へ。ナビに 「富士城」を行き先にセットして出発。R362は改良工事が行われていて古い地図とは 多少食い違いがあるようだが、難なくポイントに到着。【智者山林道】入口の標識もわ かりやすくてよろしい。 最初から高いところを走っているので非常に眺めがよい。大井川を挟んだ向こうの山 並みと、山腹を貫く林道らしい線も見え、いやがうえにも気分は高まる。気分よく走っ ていると右手に登っていく分岐が現れた。行き止まりかもしれないがとりあえず右手 へ。さらに標高の高いところを、ちょうど智者山の山頂を掠める感じで進むと、道は下 りになり舗装工事のような現場に出ると行き止まりだ。ここまで約5キロ。本線に引き 返すが、ここからは林間コースとなり眺望はない。何時しか舗装路になりもうおしまい かと落胆しかけた頃、右手に【穴水線】の標識が現れた。3キロほどのようだが行かな い手はない。 ![]() 入口からダートで山間を縫うように続いている。下りきったところで終わりかと思っ たら、再び山を巻くように登りはじめ「桑野山」のトンネルの上あたりのDocomoの中継 施設でチェーンがかかり終わっている。5キロ以上はあったか、おいしい林道だった。 なお戻る途中右に分岐する下りの道は途中で道が落ちていた。復旧する見込みはないの だろうか?再び本線に戻り「智者の丘公園」の前を通り過ぎ、大井川まで戻ってきた。 こちらから登るときは「智者の丘公園」の案内が目印だ。 さて次は【営林署専用林道】だ。前回は寸又峡温泉側から入ろうとしたが、交通規制 の監視のため断念したところだ。今回は下流の「沢間」の集落から入る(これもナビに セット)。大井川を渡り、鉄道を渡りしばらく行くと【営林署専用林道】の標識が現れ る。しばらくは舗装路であり、「池ノ谷キャンプ場」の案内が目立つが、それも過ぎる と寂しい道が続く。途中軽トラックとすれ違ったと思ったら、ダートに切り替わる直前 に【怪しいトンネル】が現れた。軽トラでギリギリの幅しかない。尖った石がゴロゴロ している道は大きく回り込んでおり、また舗装に戻ったと思ったら、さっきのトンネル が現れた(ちなみにこのトンネル地形図には載ってます)。道幅が広くなったと思った ら、寸又川ダムの管理道路のようだ。ここからようやくダートの始まりだ。対岸の寸又 峡温泉に続く道を見下ろす高い位置を走っている。険しさと長閑さが入り混じった不思 議な気分で走り終えた。 ![]() 次の目的地は【南赤石林道】だ。ぐっと南下して、川根大仏を目印に左折する。いつ ダートになるかと走ってもなかなか現れないのが残念。途中右に分岐する【藤川林道】 に浮気をするが2キロほどで落石のためUターン。ここでスパゲッティをゆでて腹ごし らえ。本線に戻りようやく現れたダートは妙にフラット。削って整地したばかりのよう だ。のんびり景色を眺めながら(反対側の谷によさげな道があるな〜などと)走ってい ると、突然目の前に大型観光バスが現れびっくり。「大札山」のすぐ下に駐車場があり 多くの登山客で賑わっていた。登山客を尻目になおも進むが、営林署専用道との分岐点 で工事中バリケード。山犬段には行けずじまいだった。まあ、このエリアは再度アタッ クすることにしよう。 ![]() 次に目指すは【春埜山林道】である。R362から県道263へ入り、【家山林道】経由で 【春埜山林道】だが、今回も落石だらけで最後は20メートルほど石で埋まっている現場 に出てしまった。4WDなら越えられるかもしれないが、荷物満載のバイクには無理で ある。あきらめて引き返すことに。県道263に戻り熊切川沿いに西へ進む。突然現れる 酒屋の看板の先に、コンクリートの橋を渡って左に分岐する道が見える。川を渡るとす ぐダートになる。【花島林道】だ。直進は行き止まり。右に分岐する細い道を登って行 く。林が深く薄暗いダートを登りきると少し景色が開ける。下り調子の途中に左に分岐 するさらに細い道があるが、とりあえず直進すると県道263に再び合流する。合流点に は【花島林道】の看板が出ている。先ほどの分岐点に戻り、さらに細くなったダートを 進む。古くから林道として使われていたのか、見た目以上にしっかりしている路面だ。 下りきってからは沢沿いにのんびりとした道が続き、これまた細い舗装路に合流する。 ここには林道標識がある。ここを左に折れ、細い舗装路を登っていくと【春埜山林道】 に出るのだ。上部の方はしばらく前まで未舗装だったらしいが、コンクリート舗装され た道を登るだけでも大変だ。相当な悪路だったに違いない。路面がダートに変るとすぐ 大光寺直下で【春埜山林道】に出る。念のため東側に戻ってみるが、大して行かないう ちに細かい落石の山に阻まれてしまった。ここで引き返し、残りの【春埜山林道】を走 りきり、今日の幕営地、【龍山村】を目指す。 ![]() 天竜川まで一気に横切り、秋葉ダムに向け北上する。ダム手前で左に折れ小芋川沿い に細い道を登っていく。大分薄暗くなってきたが、前回も来た道であり迷うことはな い。【ふるさと村】前で犬にほえられ、【オッボーキー林道】に入る。通行止めのウマ の手前を左に折れると、作業小屋の前で行き止まりになっている。ここなら人は入って こないので安心である。早速テントを設営し、ちびりちびりと始める。残念ながら今夜 も星は見えない。結構酔いが回ってきた頃、山の中をこちらに向かってくる車の音がす る。テントのそばに乗り付けてきたので何事かと思って覗くと、【ふるさと村】のご主 人であった。夕方林道に入っていったバイクが戻ってこないので心配して見に来たらし い。こんなところでキャンプする人は珍しいらしいが、どこそこに面白い林道があるな どと教えてもらい別れた。 <3日目> 翌朝は5時に目が覚めた。荷物をまとめテントをたたむだけにして、空荷で出かける ことにした。6時過ぎに出発し、和山間峠を目指す。気温は4度。結構寒かった。途中カ モシカに遭遇。ダートと舗装を繰り返すと、峠の手前に右に折れる分岐がある。この先 が今回のメインである。すぐにダートになり1キロほどで最初の分岐が現れる。 ![]() 左は「明善神社」の矢印がある。とりあえず左へ。ようやく体が暖まった頃、空から 白いものが・・・雪が降ってきた!2キロほどで左に分岐があるが短いピストンだ。さ らに4キロほどで右に分岐があり、本来はこちらが本線なのだろうがすぐに終点となっ ている(【林道戸口線】というらしい)。分岐点から下り調子の道を進むと「明善荘」 という宿泊研修施設の前に出る。事前予約制で借りられるようである。さらに500メー トルほどで、神妻沢川の源流部と思われる地点で行き止まりになっている。ここまで枝 道含めて9キロほどか?伐採作業を行っており、ダンプの出入りがあるため轍の深いと ころがあるが、眺めもよく走りやすいお勧め林道である。 ![]() さて本線に戻るが、まず林道名がさっぱりわからない。周回しており【瀬尻林道】と 繋がっている以上ここも【瀬尻林道】なのだろう。分岐から1キロほどで右に下る分岐 があるがこれもピストンである。このあたりは標高900メートル付近をなぞるように道 が作られており、やや軟弱な砂岩質の路面に出来た溝にタイヤをとられなければ走りや すい林道である。先ほどの分岐から7キロほどで左に分岐する道がある。一応ワイヤー が張られているが簡単にくぐることが出来る。しかし路面はやわらかく下手をするとタ イヤが埋まってしまいそうだ。立ち往生しないように気を使いながら2キロほどで行き 止まりになった。本線に戻ると、景色が開けてきて眺めが良くなってくる。500メート ルほどでまた左にワイヤーの張られた分岐があるが、先ほど学習したので寄り道はしな い(笑)。3キロほど進み下りになったあたりでまた分岐だ。右が本線のようだが舗装 になっているので左に進む。ここから先は作業道的雰囲気になってくる。カーナビに軌 跡を表示させているのだが、地形図的な表示ではないので、どこにいるのだかさっぱり わからない。ただうねうねと点々が続いている。路面も雪解け直後の軟弱な路面で上り 下りとも苦労させられる。先ほど遠慮したワイヤーの張られた分岐もこの中にあった (笑)。 ![]() 10キロ以上迷路の中をさまよった挙句、元の分岐に復帰することが出来た。ここから は舗装路である。これまでのダートは、本線のみで12キロほどだろうか?道は不動沢へ と緩やかに下り、沢を渡ったところでT字路になっている。右に折れると沢をさかのぼ るダートが続いているがチェーンが張られている。左に進むと丸山を回るように舗装路 が延々と続いている。小仏山の近くに来ると、トの字型に右にダートが分岐している。 さらに進むとまたトの字型に舗装路が分岐している。その先で道はぐるっと回りこんで 下っており白山神社がある。さらに下ると先ほどの舗装路が下ってくる。つまりショー トカットである。さらに下ると右手にダートがあるが、これは先ほどのダートがぐるっ と回って下りてきており3キロほどもある。良い子はこちらを通るべきである。さらに 下るとT字路にぶつかり、左は国道、右は【ふるさと村】に戻るので、周回できるとい うわけだ。もちろん引き返してもかまわない。ちなみに往復したダートの総合計は60キ ロに及んだ。 ![]() 野営地に戻りパッキングを済ませるともう11時。まだすべてを回ったわけではない。 またここにお世話になるかもしれないな、そう考えながら龍山村をあとにした。 ![]() 帰り道はR1から御殿場〜山中湖〜道志経由で帰った。通り慣れた道なのでナビはい らなかった(笑)。でも使えることはわかった。途中何度か雪に降られた。八王子は午 前中雪が積もったそうである。なんてこった! |