2002年11月23日(土) 雨の日向沢之峰を彷徨う

 林道や山の情報を求めて地図を見ていると、気になって頭から離れないルートを見つ
けてしまうことがある。名栗村の有馬ダムの奥、有間林道終点から点々と稜線まで続く
道。ネットで調べると、日向沢之峰近くに続く登山道のようだ。
 朝からはっきりしない天気だったが、晴れるという天気予報を信じて出かけた。

砂防ダムの奥へ道は続く・・・ これがなければさっさと引き返していたかも

 有間林道終点に車を停め、すぐ上の砂防ダムに続く道を登る。しばらく登ると小さな
手作りの案内標識に出会う。このルートで間違いないようだ。
 小さな沢沿いに不明瞭な踏み跡が続いている。うっかりすると道を見失いそうだ。し
ばらく進むと谷も険しくなり、迷い込むような箇所もなくなる。不安がなくなると足取
りも軽くなる、と思ったらガレ場の先から道がわからない。
 右手のガレた沢を登るのか?正面の植林された疎林を登るのか?人の入った方なら引
き返すのも楽だろうということで、林の中へ。木の間をジグザグに登るときちんと手入
れされた道が続いていた。
 林の中は見通しも利かず展望もない。一本道をひたすら登る。結構登ったなと思った
らT字の分かれ道に出た。左は緩やかに下り谷に続いているようだ。右は緩やかな登
り。地図では左手に見える高圧線の鉄塔のほうに道が続いている。左が正しいとすると
右は何?いずれにしろ稜線に出れば目的地にたどり着けることは間違いない。
 稜線に出るほうが距離的に近いと判断し、右手に登って行く。歩きはじめて一時間ほ
ど、笹の藪を登りつめていくと辿り着いたのは林道らしき場所の終点だった。

はぁ?どうすりゃいいの? 遠く霞む大名栗林道

 さてこんなところに林道があっただろうか?それより稜線まではまだ距離があるがど
う行けばいいのだろう?行き止まりの先に人が歩いたらしい跡がある。これをたどれば
本来の登山道に出るかもしれない。藪をかき分け進む。小さな谷を越えた先に小さな標
識があったが、その先に続く道は見えなかった。
 残された道はただひとつ、林道を歩いて稜線に登れそうなところを探す。遠くを見る
と、棒之峰方向に大名栗林道がどこまでも続いていた。
 林道はきわめてフラット。不法投棄のテレビ、冷蔵庫、パソコンが目に付く。リサイ
クル法による環境破壊?しばらく歩くと大きな崩落箇所に出た。倒れている木が邪魔だ
が何とか通り抜けた。10分ほどで、「蕎麦粒山へ」という標識を見つけた。



 ここからは細い稜線歩きだ。天気予報とは裏腹にガスが小雨に変わってきた。目印の
高圧線の鉄塔を過ぎ、川乗・蕎麦粒山の分岐に出るころにはすでにへとへとになってい
た。山のアップダウンを正確にトレースするので結構きつい。
 このあたりは広い防火帯になっていて登山道という気はしないが歩きやすい。ここか
ら川乗方向に進むと程なく日向沢之峰(ひなたさわのうら:1356m)に登頂。山頂の雰
囲気はまったくない。



 帰りは棒之峰方向に下る、はずが雨で朦朧としていたのか踊平まで下ってしまった。
途中急な岩場を下ったばかりだというのに!やけで雨の中で弁当を広げていたら、老夫
婦の二人連れが岩をまいて林の中へ入っていく。まき道があるのか。食後のお茶ももど
かしく後を追う。が、思ったより高度を稼がない。まいてまいて尾根の反対側に出たよ
うだ。しょうがないので、小石だらけの道をまた登る。まあ、あの岩場を登らないです
んだだけよしとしよう。地図を確認すると山頂付近に分岐があるはずなので付近を捜し
てみる。山頂の手前に細い踏跡がある。その先はすごい下りだが間違いないだろう。
 雨でぬかるんだ下りは怖い。木につかまりながら延々と下る。下りきったところで、
左に折れる分岐があった。登りで道を見失った登山道だろうか?棒之折方向に歩くと長
尾丸山のあたりで林道と接近している箇所がある。そこから大名栗林道で車まで戻って
これるはずだ。単調な稜線歩き。雨。退屈。
 突然「有馬ダム」への分岐の標識が現れた。古びた小さな白いペンキ塗りの標識。信
じてよいのだろうか?左に折れ下っていくと道はどんどん細くなりいくつかに分かれ
る。沢に出て下っていくのだろうと思いどんどん下っていったら、小さな滝に出た。こ
れ以上下ることはできない。
 道に迷ったようだ。疲れた足を引き摺りもと来た道へ引き返す。途中沢を渡って続く
小さな道を見つけたが、足を向ける気はしなかった。ひたすら歩き、左手に林道が見え
た時点で斜面を下り車まで引き返す。疲れた足によく整備された林道は硬すぎる。びし
ょぬれの登山靴を脱ぎサンダルに履き替えたとき、ようやくほっとした。

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